もくじ
出産内祝いとは?
そもそも出産内祝いとはどのような慣習なのでしょうか。内祝いの意味と贈る時期などの基本をチェックしてみましょう。
内祝いの意味
内祝いの「内」とは身内のことを指し結婚や出産など自分の家でおめでたいことがあったときに、親戚や親しい方、これからお世話になる方に贈り物をし、喜びや幸せを分かち合うこと。本来は、報告と挨拶を兼ねて、お祝いをいただいた・いただかないに関わらず贈り物をしていましたが、近年はいただいたお祝いへのお礼として「内祝い」をすることが一般的となっています。出産祝いをいただいたお礼として贈る「出産内祝い」のほか、「結婚内祝い」「初節句内祝い」「入園・入学内祝い」などがあります。
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出産内祝いの例と贈るタイミング
主な出産内祝いギフトとしては、好きな物を選べるカタログギフト、バームクーヘンやカステラなどの洋菓子、コーヒーや紅茶、タオルや寝具などの日用品、お米などが挙げられます。出産内祝いを贈る時期は、出産内祝いをいただいた後、赤ちゃんが生後1ヵ月を迎えるお宮参りの頃が一般的です。赤ちゃんのお世話に追われて遅くなってしまう場合でも、生後2ヵ月を迎えるまでには贈るようにします。
出産内祝いを選ぶときのポイントと金額の目安
喜ばれる出産内祝いは、どのように選んだら良いでしょう。選ぶときのポイントと内祝いの金額の目安をご紹介します。
選ぶときのポイント
自分の嗜好を押しつけるような選び方は避け、相手の好みやライフスタイル、家族構成に合わせて商品を選ぶことが大切。出産内祝いギフトの定番は、たくさんあっても困らず、もらうとうれしいお菓子やグルメ、タオルです。好みがわからない場合や、高額なお祝いをいただいた場合には、色々な価格帯から選べるカタログギフトが便利です。カタログギフトだけでは味気ないという方は、お菓子やタオルとカタログギフトを組み合わせて贈るのもおすすめの方法です。
目上の方へは、ブランドや老舗のお店の食品、上品な木箱入りのタオルなど高級感のある商品を選ぶようにしましょう。
両親や近しい親戚なら、赤ちゃんのお名前のお披露目ができる名入れギフトが人気です。赤ちゃんの誕生を誰よりも喜んでくれる方にこそ、贈りたいオーダーメイドのギフトです。カステラやバームクーヘン、お米、お酒など相手に合わせてお選びください。
職場の同僚など大勢に贈るときは、個包装タイプのお菓子を選ぶと分けやすく相手の負担になりません。人数を確認して不足することがないように注意しましょう。グループへの内祝いでは、一人ずつハンカチ1枚やプチプライスのかわいいパッケージのお菓子を用意するなど、こだわって選ぶと喜ばれますよ。
金額の目安
出産内祝いでは、いただいた出産祝いの半額(半返し)から3分の1程度の金額が目安です。両親や祖父母などの親戚、上司などへは3分の1、従兄弟などの若い親戚や同僚・部下などへは2分の1の金額にします。半額か3分の1かは、贈る相手の年齢や関係性に合わせて決めましょう。両親や祖父母などから高額なお祝いをもらった場合は、一般的な相場より低くてもマナー違反にはなりません。ご夫婦で話し合い予算の範囲内で内祝いを贈りましょう。
出産内祝いを贈るときに注意したいマナー
伝統的な慣習である出産内祝いには、守るべきマナーがあります。知らずにマナー違反にならないよう、確認しておきましょう。
受け取った金額より高額の品物を贈らない
いただいたお祝いの金額よりも高額の品物を内祝いとして贈るのは、相手に対して失礼に当たります。出産祝いに品物をいただいた場合は、インターネットで大体の金額を調べておくと良いでしょう。
贈り物には蝶結びの水引ののし紙をかける
出産は何度繰り返してもよいお祝い事なので、結び目がほどけてしまっても、また結び直せるという意味の「紅白蝶結び」の水引ののし紙を使用します。表書きはのし上には「内祝」と書くのが一般的です。のし下に赤ちゃんの名前をふりがなとともに記載します。出産祝いをいただいた方に、赤ちゃんからの感謝の気持ちを表現するほか、名前をお披露目する意味もあります。
命名札・メッセージカードをつける
「命名札」は短冊状の命名紙に赤ちゃんの名前を書いた札のこと。地域によっては、親戚や知人の家に赤ちゃんが生まれたら命名札をいただいて家に貼る、という慣習があるところも。先様にその慣習がなければ省略し、赤ちゃんの名前入りの「のし」だけで大丈夫です。また、最近は「命名札」の代わりに、写真やお名前、文章が入れられる「メッセージカード」を添えて赤ちゃんをお披露目する方が増えています。赤ちゃんの写真を添えるのは気が引けるお相手や、改まってお礼を伝えたいときは、文章のみにすると良いでしょう。お礼状を作成する場合には、「お返し」という言葉はNG。もらったから返したような義務的なニュアンスを感じさせる表現は避けましょう。
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贈るのが遅くなってしまったときはお詫びの言葉を添える
産後は体調が優れなかったり、忙しかったりして、出産内祝いをなかなか贈れないケースもあります。内祝いを贈るのが遅くなり赤ちゃんが生後2ヵ月を過ぎてしまっても、お詫びの言葉とともに品物を贈るようにします。手書きのメッセージカードなどを添えて気持ちを込めると良いでしょう。遅れたことをお詫びしながら、直接手渡ししてもOKです。くれぐれも、贈り忘れてしまうことがないように、気を付けてくださいね。
贈ってはいけない品物
最近では、内祝いの品物の選択肢が広がり、品物選びについてのタブーというのはなくなってきました。ただ、縁を断ち切るとされる刃物や、仏事に用いられることの多い緑茶は地域によっては避ける場合もあります。心配であれば贈る前に一言断っておくと安心です。また、目上の方に対しては、肌着や靴下など直接肌に身につけるものを贈るということは、その人の生活に立ち入るという意味につながり失礼にあたります。もちろん、現金を送るのもNGです。どうしても、という場合は商品券にちょっとした品物を添えると良いでしょう。
子どもの写真入りのフレームなどのメモリーグッズは、両親や祖父母など身内には喜ばれますが、その他の方に贈るのは避けましょう。また、目上の方に高価な品物を、という考えは逆に失礼にあたることもあります。内祝いが高額になりすぎないように気をつけましょう。
たくさんの量を食べきれない一人暮らしの方や年配の方に食品を贈る場合には、多過ぎない量のものにする、賞味期限に気をつけるなど配慮が必要です。
遠方や直接渡すタイミングのない場合
通販と手渡しを使い分けるのが上手な贈り方です。遠方の方や直接渡すタイミングがない方には、通販を利用して宅配便でお届けするのが便利ですし、失礼にはなりません。両親やご近所の方には直接手渡しでも良いでしょう。また、内祝いでは、約束した時間よりも少し遅れて伺うのが良いとされています。
内祝いはいらないといわれた場合
「お返しは結構です」と言われた場合でも、念のためお返しをしておいたほうが無難です。両親など、ごく親しい間柄の方へはお礼状を出す、挨拶に行くなどの心遣いを忘れないようにしましょう。日頃の感謝を伝える良い機会として、記念になる品や好みのものなど、心を込めて贈るのもおすすめです。
出産内祝いの準備の進め方
赤ちゃんのお世話は想像以上に大変で、産後はバタバタしがち。出産の疲労も残っている状態での内祝いの準備は負担になってしまうことにも。出産内祝いは、出産前にあらかじめ準備をしておくとスムーズです。どのように準備を進めたら良いのか、3つのポイントをまとめました。産後に準備を進める方も参考にしてくださいね。
1.住所録の整理
両親や親戚、親しい友人など、出産内祝いの対象になりそうな人をピックアップし、住所録を整理します。結婚祝いをくれた方もリストに加えると良いでしょう。郵便番号や電話番号も確認しておくと、お礼の連絡をする際や配送先を記入する際にスムーズです。
2.贈る物の調査
贈る方の年齢や家族構成、好みなどを考えてどのようなものを贈るか、あらかじめ考えておくと、後の品物選びが楽になります。贈りものを選ぶ方法としては「ギフトのカタログを取り寄せる」、「内祝い用のギフトを取り扱っているインターネットサイトをチェックする」の主に2通りがあります。金額の目安や選び方のコツはこちらの「出産内祝い講座」で紹介しているので、気になる部分をチェックしてみてくださいね。
3.贈り物の手配
両親や親戚、友人から出産祝いをいただいたら、まずは電話やメールなどですぐにお礼を伝えます。その後に、内祝いの手配をします。受け取った金額や品物に応じて出産内祝いを選びます。
赤ちゃんの名前が入ったグッズやお菓子などの「名入れギフト」を贈りたい場合は、制作期間がどれくらい必要なのかを調べておきましょう。オーダーメイドのため、想定よりも先方に届くまで時間がかかる場合もあります。後悔しないためにも、確認しておくと安心です。
理想的なスケジュール
妊娠7ヶ月
体調が安定してきた妊娠7ヶ月頃からそろそろ内祝いの準備を。お祝いを贈ってくださる方々の好みを調べておくなど、できる範囲で進めておきます。
妊娠9ヶ月
結婚式の際の来賓リストなどを活用して、親戚や友人の住所・電話番号を整理します。バラバラになっているものをまとめておくと、いざというとき便利です。
出産・退院
生後7日目頃(お七夜)
赤ちゃん誕生の報告を受けた方々から徐々にお祝いの品が届き始めます。受け取ったら、3日以内を目処に、電話か手紙でまずお礼を伝えます。
生後1ヵ月頃(お宮参り)
誰にどのくらいの金額で何をいただいたかをきちんとリスト化しましょう。さらに、自分が贈ったものを書いておくと、贈り漏れを防げます。
生後2ヵ月目
遅くとも生後2ヵ月頃までに内祝いをお届けします。この時期を過ぎてからお祝いをいただいた場合には、あまり時期を空けずにお返しするようにしましょう。